現代でもいがらし先生の代表作「キャンディ・キャンディ」の人気は衰えてはいません!平成生まれの人達でもこの作品はよく知っています。両親の影響でしょうね。ですがこの作品は私も大好きで、単行本は勿論今でも保管してあります。

主人公キャンディは、赤ちゃんの時に孤児院ポニーの家に拾われて、2人の先生が母代わりとして育っていくという話からスタートします。

その後キャンディは同じ日に拾われたアニーと姉妹の様に育っていきますが、アニーがお金持ちの養女になって引き取られ、暫くは手紙のやり取りをしていましたが、アニーから一方的な別れを告げられたときには、さすがに泣いてしまいました。その時に出会った「丘の上の王子さま」に「笑った顔の方がかわいいよ」と言われ、彼女は憧れを抱き始めます。

ですがその後のキャンディは波乱万丈な出来事が待ち受けていました。ラガン家ではニール、イライザ兄妹の陰険なイジメにあって、泥棒にされてメキシコに追いやられるところでしたが、何とキャンディの運命は一転してアードレー家の養女になり幸せになりました。

ですが幸せになれたのもつかの間、初恋の人アンソニーがキツネ狩りの日に落馬の事故にあい、帰らぬ人になってしまいました。悲しみから立ち直るためにキャンディはポニーの家に帰り、ポニー先生、レイン先生の優しさと暖かさに包まれて明るさを取り戻しました。

そしてウイリアム大おじさまの命令により、キャンディはイギリスに渡って寄宿舎学校へ入学します。そこで出会ったテリュース・G・グランチェスターと相思相愛の仲になりました。学園内でもキャンディの生活には波乱万丈が絶えませんでした。でも親友を取り戻したアニーやパティと楽しくやっていく場面も見られました。

次第にテリィに魅かれて行くキャンディに横恋慕したイライザは、陰湿な意地悪をし、キャンディやテリィを罠にはめましたが…!!ですが誤解されたままキャンディを退学させるわけにはいかないとテリィは自ら学園を去っていきました。

テリィを好きになったキャンディもまた、学園を飛び出してアメリカへ渡りました。そしてキャンディは看護師の道を選ぶこととなり、メリージェーン看護学校で勉強を始めます。一方のテリィは演劇の勉強を始めました。

シカゴに移ってからも、キャンディは派遣先の聖ヨアンナ病院で正式な看護師を目指して奮闘します。テリィのいる劇団が1日限りの公演でシカゴにきた時にはキャンディは大事な仕事をすっぽかしてしまいました。仕事より愛を選んだキャンディでした。

シカゴでのテリィとの再会はうまくいかず、結局列車のデッキから身を乗り出すテリィと病院を抜け出して列車沿いの道を走るキャンディが本当につかの間の再会でした。

テリィとの再会後、アルバートさんが記憶喪失となってキャンディのいる病院に担ぎ込まれ、そこからキャンディは恩人のアルバートさんへの看護を必死にするようになりました。

暫くはアルバートさんの世話をしながら、テリィとの文通もうまくいっていたキャンディでしたが、ある日突然テリィと芝居稽古をしていたスザナが芝居照明塔が落ちてきて、テリィを庇ったために、足を切断する女優生命を断たれる大けがをしました。

その責任を感じるテリィの苦しみ…それがテリィとキャンディの間に悲しい結末を迎えることになりました。

スザナもまたテリィを愛していたことを知ったキャンディは、2人のために身を引くことにし、テリィと別れてしましました。その後もキャンディには悲しいことの繰り返し。志願兵ステアの戦死も続きました。

こうして見ますとキャンディは、悲劇のヒロインだったことがよく分かりました。