現代でも活躍されているいがらしゆみこ先生。いがらし先生のデビューされた年は1968年(昭和43年)、高校3年生の時でした。それ以降いがらし先生は沢山の少女漫画を描いていきました。

私がいがらし先生の作品の印象は「なかよし」に掲載が多かったことです。いがらし先生の作品が最初になかよしに掲載された作品は1974年(昭和49年)の「敦子のあしたは」でした。ですがこの頃はまだ私はいがらし先生の漫画は読んだことがなく、殆ど小学館の「小学4年生」~「小学6年生」までの漫画雑誌を読んでいて、いがらし先生の名前は勿論知りませんでした。

私は初めていがらし先生の作品を読んだのは、タイトルが「さなえちゃん」。主人公のさなえちゃんはチビでおしゃまな女の子で、ハンサムな青年に恋をするどちらかと言えば、少女漫画にしては、ギャグっぽかった覚えがあります。

でもこのさなえちゃんは、中学生になってから、友人の持っていた単行本を借りて読んでいました。なかよしのいがらし先生の昔の作品だったことをこの時初めて知りました。

そして本格的にいがらし先生の作品にはまりつつあった作品は「まみむめ見太郎」でした。双子のまみとむめは対照的な性格で、特にむめは引っ込み思案の大人しい女の子でした。その2人に割り込むかの様に登場した少年見太郎。この見太郎は中学生ながらもエッチな少年であり、むめに現代で言うセクハラまがいな言葉を発したことにより、傷つけてしまうストーリーでした。

この作品は少女漫画であっても、少し性的?中学生の思春期をテーマに描かれていました。女の子は思春期を迎えると体が少女から大人への変化期であり、より女らしくなっていくことを教えてくれました。それに加えて男の子はそんな女の子の体の変化に興味を持ちだすことなども描かれていたと思います。

ですからいがらし先生は、なかよしの常連漫画家として活躍されていたと思われます。

「さなえちゃん」や「まみむめ見太郎」の作品を読んだことで、ますます私はいがらし先生の作品の魅力にはまっていきました。

何だかいがらし先生の描く絵がらには特徴があります。ペンタッチが太いことと、少女漫画であってもちゃんと1コマ1コマに背景があることです。通常少女漫画って、バックが白くて背景がないことが多く見られました。

そしてこの後にいがらし先生はあの名作「キャンディ・キャンディ」の連載開始をします。原作者は水木杏子先生。「キャンディ・キャンディ」の連載開始は1975年(昭和50年)でした。しかし、私はまだその「キャンディ・キャンディ」が非常に人気になることはまだ知る由もありませんでした。

私自身、小さいころから絵を描くことが大好きで、よく広告の裏に描きまくってました。ですから母が私が絵好きなのをよく知ってましたので、新聞に入ってくるチラシの裏が白いのを探しては別の場所に移してくれたものです。

さて「キャンディ・キャンディ」の存在を知ったことにより、私の少女漫画好きはどんどん進んでいきました!