ガラスの仮面は1976年(昭和51年)に連載が開始されて以来、常にマヤと亜弓の紅天女をめぐる戦いが長く続いています。

2人の出会いは13歳でしたから、現在は幾つになっているのでしょう?現実であればマヤ、亜弓共に40~41歳のはずです。ですが漫画を読んでいる限り2人ともまだまだ若く、少女の面影があります。

月影先生や真澄の継父にしても、連載当初からかなり年齢が高く見えたキャラクターなので、現実だったらもう亡くなっていたに違いありません。マヤと亜弓が40代であれば、当然結婚もして子供だっていたでしょうし、とうに紅天女の座はどちらかが受け継いでいたことでしょう。

ですが漫画の中では、登場人物の年令がある程度止められているように見えます。マヤと真澄の進展しない愛情や、お見合い相手の紫織には「破談」を申し入れる真澄のシーンなどがあり、紫織は傷ついて自殺しかけたこともありました。

そして態度は一変し、紫織は真澄が愛しているマヤに強い憎しみと嫉妬心を抱きます。そこでも何だかストーリーではもやもやしている画面がうかがえます。

マヤと亜弓は紅天女の故郷と言われる「梅の谷」で、月影先生の元で色んな修行を積みました。そこで2人はそれぞれ紅天女の役作りに苦悩しつつも、稽古に励んでいきました。

紅天女の試験的な劇場はマヤと亜弓のそれぞれに監督がついて、二手に分かれました。そこで色んなテストをしていく上で、マヤか亜弓か本当に紅天女に相応しいのかを審査していくのです。

マヤには黒沼監督が、亜弓には劇団オンディーヌの管理者・小野寺監督がつきました。マヤはかつての恋仲の桜小路君と共演することとなり、桜小路君は一層マヤに対して好意を寄せて行きました。

どんどん進められていく紅天女の試験劇場ではありますが、まだまだマヤか亜弓か、正式な紅天女の座は決まっていません。やはり容姿や演技力では亜弓の方が優勢な感じもしますが、マヤはマヤでまた人を引き付ける演技、新鮮味を与え印象を強くさせる能力があるので、いくら容姿が平凡であっても亜弓が恐れるように、演技すればするほど輝きを見せて行くので、油断は出来ません。

漫画を読んでいても、白黒はっきりしないので、何とも長引くばかりです。

アナタだったら、紅天女はマヤか、亜弓かどちらが後継者になると思いますか?私だったらマヤではないでしょうか。やはり平凡な少女ゆえ、天才的な演技力を一番に見出したのはあの月影先生です。

月影先生は事故で、顔を大けがし女優生命を絶たれ、紅天女を二度と演じることが出来なくなってしまいました。その上、重い心臓病も患っているので自分の命のあるうちに何としてでも、紅天女を代わりに演じれる女優を探し続けていました。

最初は亜弓の母親の歌子が紅天女を演じる予定ではありましたが、月影先生はあえて選びませんでした。それで一番最初に目を付けたのがマヤだったわけです。

マヤには底知れぬ才能があり、天才だと認めている月影先生ですが…亜弓にも大きな評価をしています。

さあ~、月影先生。アナタは一体心底ではマヤか亜弓かどちらを後継者として考えているのですか?と問いかけても無駄でしょうか。(笑)

ガラスの仮面は、紅天女決定に向けてストーリーが進んでいます。でも思いがけない事故で亜弓の視力が危機にさらされています。マヤはそのことを知りません。これからも目が離せないガラスの仮面。

マヤと亜弓の壮絶な戦いはこれからも続くことでしょう。